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zoom RSS 【聴2009-130●府民ホールアルティ訪問38回目?】ヴァイオリン石上真由子さんリサイタル

<<   作成日時 : 2009/07/24 19:00   >>

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2009/7/24(金)19:00@府民ホールアルティ






昨年度の第77回日音コン・ヴァイオリン部門は関西勢が快進撃でした。
第1位の瀧村依里さんが兵庫県ご出身ということを先に耳にしました。5月ピアジュリご来演予定は、インフルエンザ騒ぎで中止されました。9/5朝@中之島公会堂のが前売中です。

6月になって、第2位の石上真由子さんが、高校生でいらっしゃることを知りました。その学校との接点は、私の大学同期氏が勤めていることや、面識ある何人かのアーティストさんが卒業されたという以外にはありませんが、地元民として真にうれしい情報でした。

モツ管スペシャルコンサートでヴァイオリンを弾いておられたM氏のご活躍について検索したところ、真由子さんとも協演しておられ、その繋がりで今回のリサイタルのことを知りました。

10分前入場。ふだんのアルティと違って、ステージ両袖のA席・B席が足されていました。他の席から丸見えやん!でもB26に座す。ヴァイオリニストのお顔の正面です。ちょっと覚悟が要ります。変顔しようものなら後々恨まれるでしょう。
A側でエレガントな後ろ姿に見とれるという選択肢もあったかな。

ナマで聴ける頻度が決して高くなさそぅな4曲を取り上げた貴重なリサイタルでした。しかも、それらどの曲も、「お試し」どころではない高い水準まで表現を磨き上げておらることに圧倒されました。

音色の傾向としては「尖りのない美音」です。なのに、「ぬめ〜」とした生ぬるさは全く感じられません。一つの理想の音色と云えます。弓速は速めを好まれるようです。
ちなみに、私が今いちばん好きなタイプのヴァイオリンの音色は、「ザクザクしていて、しかも破裂音は含まれていない音色」です。大阪教育大で稲垣琢磨さんに学ばれたかたに多く聴ける気がします。
いっぽう先日、京都市芸大オケ定演でソロされたかたは、たまにピキピキした破裂音の交じる音色でした。弓がブリッジにかなり近いのかな。リサイタルでどんな音色にされるかは今後確認を要しますが。

真由子さんの表現の幅はとても広いです。心をえぐる緊張に満ちた音楽から、夢・憧れに満ちた音楽まで、最適の表現をされます。通常は主としてアカデミックキャリアのなかで磨かれることの多い要素(想像で云っているだけですが)のかなりの部分を先取りして修得しておられるのかも知れません。
師事先の始めのほうには、田村隆至さん・新井覚さんのお名前が見当たります。田村さんは私の知っているオケ部員が習っていた関係で、むかしオケ部を覗きに来られたのでお顔はわかります。新井覚さんは才能教育研究会京都支部の代表的な指導者でいらっしゃるはず。レッスン場はウチの間近らしいですが特定には至っていません。

真由子さんにインタヴュできなかったので、進学プランはお聞きできませんでしたが、いづれ知る機会もあるでしょう。

前半は黒・・・上は袖無しホルター、下はパンタロン。髪は高く括って、さながら女剣士のいでたち・・・弓が剣に見えました。ハイテンションな2曲に合う凛としたヴィジョンを演出されましたか。

1.ヤナーチェク:ヴァイオリン・ソナタ
速めの弓運びによりあくまで美音を保ちながら、表現を鋭角的に練り上げる技には感銘を受けました。急に速くなる箇所の決然とした運びが素晴らしいです。
終楽章は弱音器を頻繁に付け外ししてニュアンスを変えていく楽章。終盤、ライトがdim.していき、暗転で終了する演出にも呑まれました。

2.ジョリヴェ:Suite rhapsodique(1965)
Praeludio/Aria Inédit/Intermezzo/Aria/Finale
5曲からなる。多彩な奏法を繰り出すゲンダイオンガク。
インタヴュできませんでしたが、ご家族による(と推測します)ウェブサイトによると、第3曲はA弦を1/4音高くする変則チューニングだったそうです。

休憩後は、夢・憧れ系の2曲。曲に合わせて選ばれたと思われる涼しげな空色のドレスは、6段レイヤーに1段おきに花柄刺繍が施され、髪にも飾りをあしらい、可愛らしさこの上なし。

3.イザイ:Poeme elegiaque Op.12
G弦をFに下げる変則チューニングで、B-dur、b-mollの属音Fが低音域でも出せる設定。
記譜は実音かなぁ?これもインタヴュできてないので、ふめん立ち読みするしかないか。
フォーレの「エレジー」に似た雰囲気の、夢想的な曲。クライマックスの後、静まっていって終わります。早すぎる拍手が引っ込み、余韻が消えるまで間があって、本拍手。
真由子さんのお辞儀は、4秒ストップモーションを守っておられ、心のこもった印象を与えます。

4.ルクー:ヴァイオリン・ソナタ
夭折した作曲者による、伸びやかで幸福な曲。
ゆったりした第2楽章が7拍子なのかもインタヴュできず。やっぱりふめん立ち読みしょお。
終楽章への決然とした入りはほぼアタッカだったので、客席の咳き込みが慌てたように止みました。ナマ聴きの機会の少ないフォーレのソナタ第2番の終楽章に似た雰囲気の、テンションの高い楽章。魂の込もった演奏。弾き終えると同時にご本人が感涙されたのも尤もです。

丁寧な謝辞を述べられました。その健気さにも、応援意欲が増します。

[encore]
1.ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
弱音器使用。フラジョレットも交え、嫋々と歌われます。

2.ラヴェル:ハバネラ形式の小品
美音のグレードがいっそう増しています。

3.フォーレ:子守歌
サラッとしたテンポで、密やかに。臨時記号の多発する転調も、ピッチがピッタリで爽快です。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
拝啓 なぞずきん様
…でよろしかったでしょうか?!
ご来場賜りまして有難うございました。また、ご丁寧な感想・リポートを頂戴致しまして感激致しております。本人にも見せて喜ばせてやりたいと思っております(塾へ送る途中、コメント頂いたのに気付きました)。
今回の選曲はあまりにマイナー過ぎてハラハラして見守っておりましたが、この様なご感想を頂けて嬉しく、ホッとしております。
有難うございました。
P.S.
譜面ですが、店頭では見つからないかもしれません。ジョリヴェとイザイは先生にお借りしたのではないかと思います。国内で演奏されたのも、もしかしたら初めてかもしれない、と申しておりました。
VIN ROUGE
2009/07/28 14:38
VIN ROUGEさま>
早速コメントくださりありがとうございます。
nzzknの謎解きまでしていただき、恐れ入りました。如何にも、「謎頭巾」が縮こまったネームでございます。その経緯は今はmixi(同じネームで参加)のほうにしか出しておりませんが、以前、音信を差し上げているかも知れません(なにせ健忘症...)。

やはり、他ではなかなか聴けない意義深い曲揃いでしたか。
三宮駅前「こうべがくふ」さんに取り寄せてもらうしかないかも。私は所詮「読むだけ」ですが。

ちなみに、日音コン第1位・瀧村さんは、9/5「朝の光のクラシック」に向けて、
シューベルト:ソナチネ第1番
バッハ:シャコンヌ
ブラームス:ソナタ第3番
という、ナマ聴きの機会の多い曲を揃えてはります。別の機会にはもっと渋い選曲をされるのかも知れませんが。
nzzkn
2009/07/28 23:32

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